-->

ふと思い出した遠い日の記憶

太陽がまぶしく、とても暖かな午後でした。
大島の海岸沿い。
カーブを曲がると、目の前に現れた青い海と白い砂。
いつものようにハイエースを走らせていると、
遠い日の記憶がふっとよみがえってきました。
 
少年時代の夏の海。
あの頃は、時間を忘れて泳いだりアワビをとったり・・・。
夏がとっても楽しかった。
海から上がると、耳の中にたまった海水がなかなか抜けない。
耳を地面の方に向け、片足でトントン跳びはねる。
頭を拳でたたくとボンボン音がする。
水は出てこない。
誰かが教えてくれた。
「焼けた熱い石を耳に当てて」
ジュワ~
耳から石をはずすと水がついていた。
ボンボンという音は消え、
元の世界に戻った。
 
白い砂浜が目に飛び込んできたとき、
一瞬にして少年時代の夏の日にフラッシュバック。
  
 
何の悩みもなく、無邪気に過ごしていた少年時代。
とても幸せだったのだと、今さらながら思う。
 
今年は40代最後の年となる。
日々、いろいろなことに悩み、心配し、落ちこみ・・・。
生きていくということは、
一つ一つ壁を越えていくことだと、
つくづく思う。
 
でも、人生っていろいろなことがあって、おもしろい。
少年時代の方がよかった、あの日に戻りたい、
なんていう気持ちは全くない。
というか、そう思いたくはない。
今現在の方が充実感があると思いたい。(願望)
無理難題もいろいろある今日この頃だが、
今現在、いい人生だと思えている。
これからも、私の前には、
様々な試練が待ち構えていることだろう。
それらをしっかりと受け止め、
地道にしっかりと歩んでいきたい。
 
 
白い砂浜を目にして
一瞬よみがえった記憶。
そして、そこから生まれた思い。
 
バタバタと駆け抜けたこの一年間でした。
本当に早かった。
 
今年は何とかブログの更新をがんばりたいと思います。
有言実行!!
 
 
 
 
 

心をこめて・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気づけば12月,お歳暮のシーズンです。

直売所も卸の方も,毎日商品の発送をがんばって行っております。

 

今年もよい「いりこ」がとれ,それを心待ちにしてくださっているお客様へ届けます。

 

いりこは,ジョウゴを使っていりこ袋に入れていきます。

よいいりこは,手ざわりが軽くて,サラッとしています。

だから,袋に入る時の音も,一味違うのです。

いりこたちは,軽快な音とともにジョウゴを伝って,いりこ袋に収まっていきます。

サラサラっという心地よい音は,逸品ならではの音。

 

その袋を箱に一つ一つていねいに詰めていきます。

そして,「ありがとうございます」の心をこめて,封をします。

 

よいいりこがとれ,それをお客様のもとに,無事お届けすることができたときには,ホッとします。

いりこのよさをご理解いただき,喜んで使っていただけることを

本当にうれしく思います。

 

今シーズンもよいいりこがとれてよかった・・・。

今年もまた,自然の恵みに感謝です。

城山小学校にて PartⅡ

前回の「城山小学校にて」の続きです。

授業で私が子どもたちに話したこと

つまり,海産物に対する思いや願いについて

書き留めておきたいと思います。

 

①大島のいりこはうまい

大島のいりこは,とてもよい出汁がでます。

旨味とコクがあり,もちろん食べてもおいしいのです。

昨日もお客様から電話をいただいて,

大島のいりこを知人から貰って,とてもおいしかったので送ってください,

とのことでした。

他にも,都会で暮らしていらっしゃる大島出身の方が,

「大島のちりめんを近所に配って,大島の自慢をしているんですよ」

と,話してくださる方もありました。

②恵まれた環境

おいしいいりこができるのも,豊かな漁場

つまり,きれいな海,豊富なえさ,良い棲みか

があるからこそです。

そして,その魚を獲る人々がいるということです。

城山小学校区には,昔からたくさんの網元がありました。

船越,外入,佐連,下田,

みなさんの住んでいる所は,まさにいわし漁がさかんなところなのです。

③「大島のいりこはやさしい」

最近,うちの社長から聞いた言葉です。

日本海や広島,四国,九州など,いりこの産地はたくさんありますが,

大島いりこは,それらのいりことは違うと社長は言います。

「やさしい」という言葉の意味については,

みなさん,これからの勉強の中で,ぜひ考えていってみてください。

④受け継ぐ大島の食生活

現在は,いりこで出汁をとる人が少なくなってきたり,

魚を食べない人も増えていると聞きます。

私たちには,せっかく身近なところにこの大島の海の恵み=宝があるのですから,

しっかり食べてもらいたいと思います。

まずは食べてみて,その良さにふれてみる。

今は好きじゃなくても,将来大人になって大好きになる場合もあります。

大島のすばらしい食生活を

親から子,子から孫へと代々受け継いでいってほしいと思います。

⑤最後に

この春に,3・4年生が店に見学に来ました。

店に入るなり,ある子が,

「いいにお~い」と,一言。

それは,いりこのにおいのことでした。

私の予想に反するこの言葉は,とてもうれしいものでした。

やっぱり,大島っ子だなぁ,と感心しました。

このすばらしい感性を

これからも大切にしていってほしいと思います。

 

これから,6年生の子どもたちが,

自分の食生活について楽しく学んでいくこと

そして,大島を誇りに思える人になっていくこと

そんなことを彼らに期待しています。

頑張って勉強してくださいね。

では,また。

城山小学校にて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先週の金曜日,私は,母校である城山小学校の家庭科室にいました。

昔はなかった新校舎の1階にその一室はありました。

久しぶりの小学校の空気にふれ,

しばらくの間感じることのなかった感覚を味わっていました。

それは,懐かしさとともに,なぜかとても新鮮な感覚でした。

 

さて,その場所にいる目的は,授業のお手伝いです。

6年生の総合的な学習の時間です。

授業は,地産地消をテーマに計画され,その日は一番最初の導入の時間でした。

9名の子どもたちは,一生懸命に学習に取り組んでいました。

授業の中で,先生の「好きな食べ物は?」という質問に,

多くの子が,「さかな」と答えていたのには,驚きました。

もっと違う答えが返ってくるものと予想していたからです。

さすが,城山の子です。

地域の特色が生かされた食生活が根付いていることを

うれしく思うとともに感心しました。

授業は全12時間で計画され,

これから自分たちの食生活を見直し,

地産地消をめざしたよりよい食生活をつくっていくというものです。

私は,少し時間をいただいて,「海産物」に対する思いなどを話させてもらいました。

 

日常の生活とは全く違う空間に身を置き,そして,

子どもたちの生き生きと学習する姿にふれ,

日ごろの疲労感が吹っ飛びました。

パワーをもらいました。

城山小学校の児童のみなさん,先生方,ありがとうございました。

 

この続きは,また後日書こうと思います・・・    では,また。

修行の道は険しい!!

ずいぶんご無沙汰いたしました(謝)

このところ,連日の煮干入札会で,慌ただしい日々を過ごしております。

今年も,周防大島ではイワシが豊漁で,日々たくさんのいりこが入札会に上がっています。

 

先週の9月7日には,見付のケース数が,

なんと,   575ケース!!!

今までには無いとてつもない数です。

手持ちのプリントは,27ページにも及びます。

いつもの会場には入りきらず,別の場所も使っての見付。

これほどの数は,初めての体験です。

 

9時に始めた見付は,終わったのが12時半。

それから,落札の発表が,1時間近くかかりました。

その後は,落札したいりこを紙に記入し,仕分ける作業。

400ケース近く落札したので,紙に書くのにも時間を要します。

半分は漁協の冷蔵庫に保管,もう半分は卸に持ち帰ります。

山口県漁協柳井工場の方々が荷物を準備してくださり,

それをハイエースに積み込んで,大島へ・・・。

卸に着いたのは,夕方4時過ぎでした。

 

めっちゃ疲れた1日でした・・・・・・ふぅっ。

周防大島の海だより 2010夏号!!

「周防大島海だより 2010夏号」のお知らせを少し。

まず,「梅ちりめん炒飯」

これからの季節にピッタリの料理です。

大島のちりめんは,良く乾燥しているので,炒飯にはもってこいの食材です。

手軽にできるのもポイントです。

梅干しの酸味が食欲をそそる一品です!

 

次に,「ひじきの五色サラダ」

これも,夏にはピッタリのメニューです。

「寒ひじき」は,もともと製造過程でボイルしています。

だから,水に戻せば,もう食べることができるのです。

特に,大島の「寒ひじき」はやわらかいので,サラダに適しています。

煮物がオーソドックスですが,

この夏は,サラダでおいしいひじきをお召し上がりください!

 

 

さて,今年も煮干共販が始まり,すでに5回が経過しました。

さかなの獲れ方は,その年によって違います。

獲れるさかなの種類・漁獲量・時期など,その年の特徴が出てきます。

どんな「いりこ」が共販に上がってくるのか,ある程度の予測はできても,さかなは自然のものですから,獲れてみないと分かりません。また,生産者の製造過程によっても,「いりこ」の出来具合は変わってきます。

今年もまた,社長について,いりこの見付けを頑張っています。

日々,修行。

まだまだ,「いりこへの道」は深く,険しいものです・・・・・・。

未来に輝く大島っ子

先日,わが母校,城山小学校から,

3・4年生(22名)のみなさんが会社見学にやってきました。

久しぶりに目の前にする子どもたち。

元気いっぱいで,明るい笑顔に接すると,思わずこちらも元気になります。

子どもの力って,ホントにふしぎですね・・・。

 

この機会を設定してくださったのは,平生小学校でお世話になった大下先生。

少しでもお役に立てればということで,お引き受けしました。

3・4年生の総合的な学習の時間で,ふるさと周防大島について学んでいくようです。

大きな冷蔵庫の中に入って商品保管の様子を調べたり,

袋詰め作業の様子を食い入るように見つめたりしていました。

一生懸命なその姿に,子どもたちのエネルギーを感じます。

思いがけない質問を受け,

改めて,子どもの発想ってやわらかいなぁ,と感心しました。

 

 

日頃は,子どもたちの声を聞くことなんて,ほとんどありません。

久しぶりに,あの賑やかな感触がよみがえってきました。

・・・ちょっとなつかしい感じでした・・・。

 

「子どもにパワーをもらう」って言うけど,まさにそのとおりです。

城山小のみんな,よくいらしゃいました!

ありがとう!!

 

 

 

 

大島の自然が,永遠に続きますように・・・。

そして,大島のいりこやちりめんが,

この大島っ子たちの手で,

しっかりと受け継がれていきますように・・・。

 

そう願いながら,今日もがんばります!

ふるさとの海と山

季節はすっかり春。

気がつけば,「いりこへ道」に足を踏み入れ,2年が経過しました。

いろいろな仕事にも慣れ,どうにか一歩一歩前進しております。

しかしながら,まだまだ,・・・・・・これからです・・・・・・。 

 

 

 

 ここのところ仕事に追われ,気持ち的にゆったりとできる「余裕」がなかったかな・・・。

先日,昼ご飯を食べ,あまりにも天気が良いので,思わずとった1枚です。

私の生まれ育った「船越」というところ。

バックは,「白木山」,瀬戸内海国立公園です。

標高374mですが,頂上からの眺めは,なかなかの絶景ですよ。

遠く四国や九州方面まで見渡すことができます。

 

ちなみに,山口県のガードレールの色は,オレンジ色です。

県花「夏ミカン」の実の色を使っているということだそうです。

よく目立って,安全上も良いと思います。

 

久々の日記でした。

丸干しに関する話

今月の初めに,丸干しに関する興味深い話を新聞の読者投稿に見つけました。

記事をカバンの中に入れ,温めておいたおいたのですが,

ちょっと紹介します。

 

 

 

    「お祝いの目刺し」

 若いころ,「お父さん,誕生日祝いに何か買ってくれない」と

夫におねだりしたことがある。

 「金は全部お前に渡しているだろうが。勝手に自分の好きなものを買えばいいじゃないか」

というので,私にしたら高価な指輪を買った。

指にはめて「どう」と夫に見せると,ちらっと見て少し笑っただけだった。

夫が働いたお金で,自分の誕生日祝いを自分で買ってはみたものの,

心から喜べなかった。

 先日の私の誕生日,スーパーの安売り商品に目刺しがあった。

戦後の物のない時代,小学生だった私は姿形のきれいな丸干しを見て「今晩はごちそうだ」と思った。

それを思い出し,迷った末に1パック100円の目刺しを買った。

目刺しを食べながら,ふと「これを自分の誕生日のごちそうにしよう」と思った。

 その晩,「おばあちゃんお誕生日おめでとう」と孫から電話をもらった。

夫はすでに,その目刺しと湯豆腐,ホウレンソウのおひたしをさかなに晩酌でほろ酔い気分になり,

「もうおれは寝るぞ」という言葉を残してベッドの中だった。

 孫からの電話は,幸せそうに寝た夫と私から2人の娘へ,

さらに5人の孫へと命のつながりを思い起こさせてくれた。

なぜか心は満たされている。

1人コタツに入り,しみじみとした思いで迎えた誕生日だった。

2010年3月3日(水)朝日新聞「ひととき」(鹿児島県 主婦69歳)より引用

 

 

       ~ なぜか心は満たされている ~   

 この一文に私の内面は,ものすごく揺さぶられたのです。

幸せって,こういうところにあるもんなんだなぁ・・・・・・。

考えさせられました。

 

 

この主婦方のように,心豊かに,生きている喜びを感じられるような,

そんな生き方をしたい,

そう強く思いました。

 

「丸干し」という文字に惹きつけられ,何気なく読んだ投稿。

読んだ私も,とても温かい気持ちになりました。

やっぱ,デビラは,うまい!!

 

 

 

 

 

 

 

久々の日記です。

本日,久しぶりに「でびら」をいただきました。

やっぱ,でびらは最高にうまいです。

どうして,こんなに旨い味が楽しめるのでしょう・・・。

 

冬の寒気とお日様の力で,

おいしい「でびら」が出来上がっていくのだということを

あらためて実感します。

太陽の光にさらすということが,

食べ物をおいしくするというに深く関わっている。

乾物を口にする時,そのことを本当に痛感します。

自然の恵みに・・・・・・感謝。

 

私の「でびら」をおいしくいただく方法は・・・。

ポイントは,橙(だいだい)です。

さとう醤油に,橙をしぼります。

これが,最高に「でびら」にマッチします。

誰が考え出したのかわかりませんが,

人間の知恵って,すばらしいですね。

 

 

今日も,デビラを肴に,おしいお酒をいただいております。(スマイル)